数日前にはがきが届きました。いわゆる喪中のはがきです。16年ほど前、ゼネコンで現場監督をしている時にお世話になった方が8月に亡くなっていたらしいのです。
現場は那須で、共同企業体のパートナー企業の現場所長さんでした。随分鍛えて頂きました。昼間は現場に出て、夕方宿舎のアパートに帰り風呂に入って、出勤、事務所で夕食を摂り、朝方まで図面を描く。1日1枚ずつ描きあげて、1週間。そんな生活をしたのは後にも先にもその時だけでした。毎朝できた図面を所長の机に提出し、事務所で仮眠を取り、仕事が始まると図面をチェックしてくれて、細かい指摘に加え、図面の表現方法、寸法を表現する数字の大きさに至るまで丁寧に教えて頂きました。
「竹澤!遊びも人一倍!仕事も人一倍!しっかりやれ!」というのが口癖でした。「できなくてやれないのと、できるけどやらないのは違うんだ!何があっても対処できるように、何でもできるようにしておけ!」とも言われました。
「随所為主」の言葉を頂いたのもこの所長からでした。共同企業体と言いながらも、一人で違う会社の皆さんの中で仕事をする私に、いつでも、どこでもそこが自分の本当の居場所だと思って、最善を尽くせ!と言われたものです。
ものを作る者として、職人として、人間としてのとても大切な部分を学ばせて頂いた方でした。師匠ではありますが、尊敬の念をこめて「親父」と言いたくなるような方でした。最後には「俺の娘をやる!どうだ!」とまで言ってくれた方でした。
この数年は年賀状くらいしかご連絡させて頂かず、不義理、親不幸を猛省しております。弟子として恥ずかしくないものづくり、人生を歩んでいくことが、ご恩返しになると信じて、一瞬一瞬を精一杯歩いていこうと思います。
偉大なる師のご冥福を心よりお祈りします。ありがとうございました。

最近のコメント